「ヴィンセント」だけじゃない。東京国際大学の出雲駅伝優勝が〈第98回箱根駅伝〉に与える影響とは?

 出雲駅伝の結果から箱根駅伝の常連強豪校は、東京国際大学の「未知の強さ」に畏怖を感じたのではないだろうか。レース中、青山学院大学の原晋監督は、3区で東国大が先頭争いをしている中、「もう東京国際大学でしょう」と白旗を上げた。

 各校ともアンカーのイェゴン・ヴィンセント(3年)の脅威を回避すべく、それまでの区間でいかに貯金を作るかを戦略の軸として考えていた。駒澤大学大八木弘明監督もレース前、「ヴィンセントに繋がる前に1分は欲しい」と具体的に勝つために必要なタイムを述べていた。そこには、その前の区間までにタイム的な余裕を作れるはずだという計算が働いていたのだろう。

 しかし、東国大は、机上の計算を吹き飛ばした。

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