筑波大、箱根駅伝予選会敗退

 前回の箱根駅伝に26年ぶりの出場を果たした筑波大学は、2年連続の出場を目指して挑んだ今年10月の予選会で18秒差で敗れた。国立大学という大きな“ハンデ”を背負いながら数多の強豪校と互角に戦った彼らは今、何を思っているのだろうか。

箱根駅伝を18秒差で逃した筑波大学 濃密な衝突と信頼の時間「いつ主将を辞めろと言われるか…」

 あのシーンを思い出すと、今も少し悔しくなるのだろう。

 筑波大学駅伝監督の弘山勉は、冷静な口調の中にわずかな悔恨をにじませた。

「秒差を知ったのは落選した後です。10位に入れなかった時点で学生たちはもう泣き崩れて、その後すぐに場内アナウンスで『11位、筑波大』と。それを聞いてなおさらショックでガクッと来ました」

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「相馬が泣き崩れた。それが申し訳なくて…」箱根駅伝を失った直後、筑波大生たちが泣きながら考えたこと

 運命の10月17日、天候は雨。予選会会場の立川には冷たい風が吹いていた。

 スタートしてすぐ、筑波大はエース格の選手と中間層の選手で設定タイムを分け、3つほどの小さな塊となって立川駐屯地の周回コースを駆けた。

 素晴らしい走りを見せたのは、猿橋と西の2人だ。日本人選手による先頭争いに食らいつき、終盤になってもペースは落ちない。ラスト数メートル、スーパールーキーとして注目を集める順大の三浦龍司にはわずかに後れをとったが、猿橋は日本人2位(ハーフ1時間1分43秒)、留学生を合わせても個人6位に入る堂々たる走りを見せた。西もまた、猿橋に3秒遅れただけの個人9位。上位10名に複数の選手が入ったのは筑波大だけである。

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