勝敗に関わらず、各大学が収穫を得た〈第99回箱根駅伝〉 それぞれが第100回大会への架け橋となる

 第99回箱根駅伝は、素晴らしい大会になった。

 1区で関東学生連合チームの新田颯(育英大学・4年)が果敢に飛び出し、2区では吉居大和(中央大学・3年)、近藤幸太郎(青山学院大学・4年)、田澤廉(駒澤大学・4年)のデッドヒートが興奮を呼んだ。

 そして学生三大駅伝「三冠」に手が届きそうで届かなかった駒大の大八木弘明監督が、ついに史上5校目となる三冠を達成した。大八木監督が柔和な表情でこう話した。

「駒大で29年も指導をやりましたが、今回は本当にうれしい。29年指導して、学生三大駅伝で27回優勝、そのうち箱根駅伝では8回総合優勝できました。こんな幸せな監督はいません。子供たちにも、スタッフにも恵まれた。いや、恵まれすぎたかな」

 今回、田澤をはじめとして、主力選手が必ずしも万全ではない状態でも、駒大は安定した走りを見せた。

「エースに頼らない、全員の力でたすきをつなぐレースが出来ました。それが駒澤の強さなのかなと思います」

 総合優勝後、大学の監督としては今大会をもって退任することを発表。箱根駅伝を彩ってきた大八木監督のフィナーレは、長く語り継がれることになるだろう。

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