厚底シューズは高校部活をどう変えた?

大迫傑をはじめ多くの有力選手を輩出してきた佐久長聖高校。監督を務める高見澤勝氏に、 “厚底シューズ”の登場が高校部活動に与えた影響、メリットやリスクについて聞いた。

佐久長聖高校の監督に聞く“厚底シューズは高校部活をどう変えた?”「選手のモチベーションが向上」「指導者も故障対策への意識を持つように」

「私が初めてカーボンプレートの入ったシューズを手に取ったのは2019年の秋のことです。試しに履いて軽く走ってみたところ、かつてない前に進む感触がありました。それこそカーボンの力なのでしょうが、“これはものすごいシューズだな”と思ったのを覚えています」

 大迫傑(ナイキ)をはじめ、多くのOBを日本のトップへと送り出してきた高校陸上長距離界の強豪、佐久長聖高校。その監督、高見澤勝は初めて「厚底シューズ」を体感した時のことをこう振り返る。「とにかく驚きましたよ」と。

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“厚底シューズ”が高校部活動に与えた影響とは? 強豪・佐久長聖の指導者は葛藤「高校生でこんなタイムが出てしまっていいのか」

 佐久長聖高校監督の高見澤勝は、高校生を指導する立場として、部活で厚底シューズを使用する際に配慮すべき点をこう表現する。

「まずシューズに関係なく、大学生や実業団なみのレベルの練習を高校生にやらせれば、記録は上がっていくものです。一方で高校生はまだ成長過程にあり、体ができていないため、それをやれば間違いなく故障します。そのリスクを負いながらもそうした練習を続けていけば、驚くような結果を残す選手も現れるかもしれません。しかし先々の競技生活に影響を及ぼすでしょう。

 厚底シューズも同じことです。厚底シューズを日々の練習から使用し、使いこなすことに特化した練習をすれば高校陸上界の歴史を揺るがすような記録を出すことも可能だと思います。ただ高校生ですから結果よりもプロセスが重要ですし、私はそうした指導はしないつもりです」

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