厚底なら2時間17分台?偉大なる高橋尚子と野口みずきのマラソン全成績

日本記録挑戦失敗で見えた2人の金メダリストの偉大さ

 フラットな周回コースで、男子ペースメーカーが引っ張る。16年ぶりの日本記録更新に期待がかかった大阪国際女子マラソンだが、優勝した一山麻緒(ワコール)の記録は2時間21分11秒で、野口みずきの持つ日本記録(2時間19分12秒)に約2分届かなかった。
 このレースで改めて気づかされたのは、野口と高橋尚子という2人の金メダリストの偉大さだ。高橋は世界最高記録(当時は「最高」が付く)を樹立し、野口はいまだアジア記録保持者でもある。20年近くたっても色あせない、2人の偉業を振り返る。

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15年間破られていない女子マラソン日本最高記録の変遷

1980年代前半を引っ張った佐々木七恵と増田明美

 マラソンは男女問わず人気種目だが、かつては女子選手のマラソン出場が認められておらず、女子マラソンの歴史は意外に浅い。1979年に創設された東京国際女子マラソンが日本で行われた初めての本格的な女子マラソン大会で、その後、大阪国際女子マラソン名古屋国際女子マラソン(現名古屋ウィメンズマラソン)などが相次いで創設された。
 オリンピックで初めて女子マラソンが実施されたのは1984年のロサンゼルス大会。ジョーン・ベノイト(アメリカ)が2時間24分52秒でロサ・モタ(ポルトガル)らを抑えて金メダルを獲得した。
 では、日本記録はどのように変遷してきたのだろうか。振り返ってみたい。

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