増田明美を救ったブラジル名伯楽が 説く、日本特有の悲壮感からの脱皮。

「細かすぎる解説」で人気の元マラソン・陸上長距離走選手、増田明美さんには生涯忘れられない言葉がある。

「アケミ、いつも苦しそうな顔をして練習している君を見ていると、こちらまでつらくなる。

 良い結果は、自分がハッピーなときにこそ生まれるんだ」

 20歳で臨んだ1984年ロサンゼルス五輪のマラソンで途中棄権という不本意な成績に終わり、22歳にして一度は引退を表明。しかし、陸上競技への思いを捨て切れず、1986年にオレゴン大学(アメリカ)へ留学。そこで指導を受けたブラジル人のルイス・アウベルト・デ・オリベイラ氏からかけられた言葉である。

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