女子マラソン、日本勢は優勝を狙える

高橋尚子、日本女子マラソンを語る

 「女子の世界記録はポーラ・ラドクリフさんが2003年に出した2時間15分25秒ですが、歴代2位は18分台。19分台で走れば、世界の大会で優勝争いができます。日本には19分台で走っている人が3人いるんです。野口みずき選手、渋井陽子選手、私です。日本人でも20分を切れることは証明されていますから、ノウハウももちろんあります。これはものすごく大きな後押しになると思うんです。女子ならどの大会でも十分に優勝を狙えます。私もそうでしたが、誰もやったことがないのに本当にできるのかなという不安の中でやるのと、もうやり遂げた人がいる道を通るのはぜんぜん違います。女子のみんなには、もっと自信を持ってもらって、自分にもできるんだと思ってほしいです。体形を見ても、私たちのころと今の子どもたちは脚の長さも違うし、背の高さも違うし、ものすごく恵まれた素質を持っています。あとは、それを咲かせるだけです。できないはずはありません」

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