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マラソンでは双子の弟の陰だが……。設楽啓太の目標は「日本記録更新」。
東京マラソンのフィニッシュエリア、表彰式が行われた丸ビル内で、男子マラソン界の主役のひとりを見かけ、思わず声をかけた。
――厳しいコンディションでしたね。
「きつそうでした」
そう応じたのは、設楽悠太だ。昨年の東京マラソンで日本記録を樹立し(現在は日本歴代2位)、すでに東京五輪のマラソン日本代表を決めるMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権を得ている余裕だろう。もし自身が走っていたら、との問いかけにはこう続けた。
「おそらく佐藤(悠基)さんや大迫(傑)にはついていったと思います。そして最後はたぶん死んでた(苦笑)。それぐらいきつそうでした」
「山の神」はやっぱりしぶとかった。今井と神野はなぜ生き残れたか。
カチカチカチ。
42.195kmを走り終えた選手たちが、報道陣が待つミックスゾーンを通っていく。あまりの寒さに、歯がぶつかり合う音が聞こえてきた。
選手たちは一様に寒さに震え、顔色を失っていた。
悪コンディションの東京マラソン、最適解は、「我慢する」ことだった。
そして、かつて「山の神」と呼ばれた今井正人(トヨタ自動車九州)と神野大地(セルソース)は、各々の培ってきた経験を生かして我慢し、マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の切符をつかんだ。今井は2時間10分30秒で総合6位、神野は2時間11分5秒で総合8位だった。
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3月3日(日) 大会結果