「魔法の靴」厚底シューズとスラップスケート、高速水着の違いは?

最新モデル「超厚底」も完成済み、技術ドーピングの対象?
陸上の長距離界を席巻する「魔法の靴」厚底シューズが世界陸連の新規定で規制がかかる可能性が高まっている。話題を独占するのは米スポーツ用品大手ナイキが2017年に出した「ヴェイパーフライ」シリーズ。現行の第3モデル「ズームXヴェイパーフライネクスト%」に加え、最新の通称「アルファフライ」と呼ばれる第4モデル「超厚底」の試作品も既に完成済みといわれ、英メディアでは少なくとも最新モデルが「技術ドーピング」の対象になるとの見方がある。

男女マラソンの世界記録更新をはじめ市民ランナーも愛用し、東京五輪を目指す日本のトップ選手や正月の箱根駅伝でも選手の好タイムが相次ぐ厚底シューズ。定価は約3万円と一般市民にも手が届く範囲で、反発力のあるカーボンファイバー(炭素繊維)の板を挟み込み、軽量化やクッション性とともに足を前に押し出す「推進力」を両立させている点で人気商品となった。

スポーツ界で新技術の開発と競技の公平性を巡るルールで物議を醸した例は過去にもあったが、スピードスケート界に「革命」を起こして定着した「スラップスケート」と、世界記録連発で後に禁止となった「高速水着」の違いはどこにあるのか―。

spaia.jp