あの独立自尊の大迫傑が振り返った。 MGC41.8km地点、衝撃の場面。

 勇敢と、無謀は紙一重である。

 設楽悠太の飛び出しは、勇敢だったのか。それとも、無謀だったのか。

 結果だけを見れば、無謀だったということにはなる。

 それでも勝負が優先されるレースで、自らのレーススタイルにこだわった設楽の勇気は讃えたい。設楽の大逃げが成功する可能性もあったからだ。

 いいレースには、あれやこれやと様々な「仮定」というか、「妄想」が成り立つ。

 もう少し、気温が低かったら(翌日の東京は雨が降り、涼しかった)。

 1キロ3分ペースではなく、3分10秒ペースでも、十分な飛び出しだったのではないか?

 レースを振り返って設楽は、「25km過ぎから、もうキツくなってしまって」と話したが、失速するタイミングがもう少し遅かったら、集団を形成する選手たちはより早く仕掛けていただろうし、違った結果が待っていたかもしれない。

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