大迫傑の世界ハーフ24位は順当だ。
それでも2時間5分台を期待する理由。
ハーフマラソンでの世界一を決める「世界ハーフマラソン選手権」は、現在「世界クロスカントリー選手権」と交互に隔年で行われている。
第23回を迎える今年は、3月24日(土)スペイン中東部、地中海に面した美しい港町バレンシアで開催された。日本代表は、男女合わせて9名。その中で注目を集めたのが大迫傑(ナイキオレゴンプロジェクト)だ。
大迫傑が作った日本の新スタンダード。
マラソン界に刻まれた2時間7分19秒。
それなりの充実感はあったと思う。
それでも大迫傑は淡々としていた。
そういえば早稲田大学時代、話を聴きに行くと、いつも淡々と話してくれたことを思い出した。
2回目のマラソンにして、2時間7分19秒という大幅な自己ベスト更新。関係者は「ついに世界基準のマラソンランナーが出てきてくれた」と興奮を隠しきれなかったが、記者会見の場では、当の大迫がいちばん冷静で、いつもと変わらぬ表情だった。