大迫傑が作った日本の新スタンダード。 マラソン界に刻まれた2時間7分19秒。

 それなりの充実感はあったと思う。

 それでも大迫傑は淡々としていた。

 そういえば早稲田大学時代、話を聴きに行くと、いつも淡々と話してくれたことを思い出した。

 2回目のマラソンにして、2時間7分19秒という大幅な自己ベスト更新。関係者は「ついに世界基準のマラソンランナーが出てきてくれた」と興奮を隠しきれなかったが、記者会見の場では、当の大迫がいちばん冷静で、いつもと変わらぬ表情だった。

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