出雲で「勝ち方を知った」東海大は、全日本と箱根もトップを奪えるか

 出雲駅伝――。

 東海大は1区・阪口竜平が快走し首位に立ったが、3区終盤で青学大東洋大に逆転され、トップから5秒差で4区エース・鬼塚翔太(2年)に襷(たすき)が渡った

 鬼塚は風が強かったので、慌てないで冷静にいこうと考えていた。少しずつ距離を縮めていき、2㎞を超えると先頭を走る青学大東洋大に追いつき、自分のペースに入った。

「最初の1kmは全然追いつけなかったんですけど、追いついてからは後ろの足音が消えていったので、もう1回ギアチェンジして、もっと離していこうと思いました。区間新を狙っていたんですが、暑さと風にやられて今ひとつスピードを上げることができなかった。それが悔しいですね」

 鬼塚は完全復活の走りを見せた。9月の日本インカレの5000mでは阪口、館澤から大幅に遅れ、14分22秒37というらしくない成績に終わった。2週間後の日体大記録会でも關が自己ベストを出す一方で、鬼塚は15位と今ひとつ乗り切れていなかった。両角監督は「多少焦りがあったと思います」と、鬼塚の調子を心配していたが、そこからの2週間でしっかりと仕上げてきた。

 

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