陸上の世界選手権(イギリス・ロンドン)は中日となる第5日(現地時間8日)を終え、後半戦へと突入する。日本勢にとって前半戦の注目種目となったのが男女マラソンだ。世界陸上としては初の同日開催で、ここでのメダル獲得や複数入賞も期待された。
しかし結果的には男女ともにメダル、入賞なし。日本勢は最高位が清田真央の16位、安藤友香(ともにスズキ浜松AC)が17位、重友梨佐(天満屋)は27位と低調な成績に終わる一方、ケニア、エチオピア勢を中心としたアフリカ系選手の強さが際立つ結果となった。
レースを終えて日をおき、世界選手権初出場となった清田、安藤の2人に、世界との戦いについて話を聞いた。また、残り3年を切った2020年東京五輪へ向けて、“リベンジ”への思いを語ってもらった。
女子マラソン、日本は入賞ゼロの屈辱。「遅くても強い」米国との違い
初マラソンで2時間21分36秒を出した安藤友香(スズキ浜松AC)と、2012年ロンドン五輪代表で2大会連続出場となるベテランの重友梨佐(天満屋)、そして安藤と同い年で同じチームの清田真央が出場した、世界陸上の女子マラソン。気温19度で陽差しも強いなか、レースは夏の大会特有の遅い展開から一気のペースアップで決着がつく、日本勢には厳しいレースとなった。
アフリカ勢を中心としたメイン集団は、スタートからの5kmを18分01秒、10kmまでを17分42秒、15kmまでを17分48秒と超スローペースで走った。街中の10km周回コースは、路面条件が多様なだけでなく、上り坂や直角のカーブ、細い道路もあって体への負担がジワジワとかかる。
川内、中本、井上の3人は「何を考えて世界陸上マラソンを走ったか」
気温18度ながら日差しが強いなか、ロンドンのタワーブリッジを午前10時54分にスタートした世界陸上の男子マラソン。日本勢3人は入賞以上を目標に掲げていたが、結果は惜しくも届かず。それでも、今大会を日本代表としての最後のマラソンにすると公言していた川内優輝(埼玉県庁)が、最後の最後まで諦めない走りを見せてくれた。