四つどもえの熱戦、見せた五輪への意地 “リオ後”を示したマラソン選考レース

記録では世界水準に及ばないが……
 日本陸連リオ五輪男子マラソン派遣設定記録は、2時間6分30秒。日本歴代2位に相当するこの記録を、選考レースでは誰もクリアできなかった。記録の面では、日本の男子マラソンは確かに世界(特にアフリカ勢)水準から置き去りにされている。

 東京でもそれが露呈したが、冬場のマラソンとしては気温が高かったびわ湖では、北島らが15年世界選手権3位のムニョ・ソロモン・ムタイ(ウガンダ)の終盤の失速を見逃さなかった。また、日本人上位4人とも残り2.195キロは優勝したルーカス・ロティッチ(ケニア)より速かった。粘りと精神力。記録重視の高速レースではなく、メダルを争う夏場のレースでの日本勢の戦い方の一端が示された。

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