東洋大陸上コーチ・土江寛裕(3)参加するだけじゃ面白くない

〈島根・出雲高校から早大に進学し、競走部に入部。父、良吉さんと“親子鷹(おやこだか)”の取り組みは1996年、アトランタ五輪出場という形で実を結ぶ〉

 ちょうど母校で教育実習に入った初日に、代表決定の知らせを聞きました。前日の日本選手権100メートルで2位に入って決まったのですが、おやじが2位で喜んだのは初めてでした。「普通の2番じゃない」と。おやじは五輪に出ていない。高校生で日本選手権の200メートルを勝っているんですけど、大学ではけがが多かった。地元の陸上クラブも、自分では出場できなかったから「選手を五輪に出す」と作ったので。


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