箱根駅伝を目指す選手たちの“夏”とは?

選手たちは年間を通して箱根駅伝を意識しながら取り組んでいるものの、4〜6月にかけてはトラック種目が中心だ。主に5000mと1万mで記録を狙い、レースとしては5月の関東インカレ、6月の日本選手権などで勝負をかける。

この「トラックシーズン」では個々での活動が中心となるものの、チームとしては6月下旬に行われる全日本大学駅伝の関東学連選考会が目標となる。前回大会で6位以内に入った大学にはシード権があり、今年は残り「7枠」が、トラックの1万mレースで争われた。

そして、秋以降が駅伝シーズンとなる。箱根駅伝は正月に行われるが、10月に出雲駅伝、11月には全日本大学駅伝があり、この3つを称して「学生三大駅伝」と呼ばれている。

箱根駅伝に出場する大学のほとんどは、8〜10人ほどのスポーツ推薦枠があり、全国から前途有望な選手たちが集まってくる。そして、1校当たりの部員の数は長距離だけで40〜60人まで膨れ上がり、その中で箱根駅伝を走ることができるのはたった10人だけ。スタートラインに立つ前に、チーム内で熾烈な争いが繰り広げられていることが想像できるだろう。



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